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(2023.10.25)

2015年6月27日土曜日

情報処理技術者試験について No.3 - スペシャリスト短期必勝法? -

都内のセキュリティベンダに転職しました。
転職先の年間の資格手当はなんと50万円超。資格取っててヨカッター

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新人時代にスペシャリスト(DB,NW)を取得した時の勉強法をメモしておこう。
かなりきついが、これをやれば今からでも秋期の高度試験に合格できる自信がある。
受けないけど。

■勉強期間
3カ月半。
データベーススペシャリスト試験は4月中旬頃だから、1月頭から始めた。
ネットワークスペシャリスト試験は10月中旬頃だから、7月から始めた。

■勉強開始時点での実力
応用情報技術者と情報セキュリティスペシャリストは学生時代に取ってたけど
DBやNWを受験した時は新人SEだったので実務経験は皆無。
特にNWはかなり苦手意識を持っていた。

■使った参考書
データベーススペシャリストは『情報処理教科書』だけ。2013年度版だったっけな
これだけで充分。自信を持って薦められる最高の参考書だった。
ネットワークスペシャリストの参考書は『情報処理教科書』と『ネスペ23』。
それに加えて、『3 Minutes Networking』とか
『30 Minutes Networking』のWebページもよく見ていた。

■進め方
○まずは午前演習で基礎固め
最初の1か月は、ひたすら午前2の演習(午前1は免除だった)。
IPAのWebサイトで過去問を7年分くらいダウンロードしてひたすら繰り返し解く。
ここで基本的な専門用語とその意味を覚えつつ、勉強する癖を作る。
ほぼ満点を連発できるようになったら、1か月を待たずに次のステップに進む。

○午後1で考え方を学ぶ
次の1か月はひたすら過去問の午後1を解く。5年分くらいを繰り返し演習するのがいい。
はじめは全然理解が追いつかないし大問ひとつに1時間以上かかることもあるけど、
設問には自分なりにすべて答える。安易に模範解答を見ない。
演習後は解説を理解できるまで読むこと。必ず採点すること。
解説は情報処理教科書の購入者ページで読める。配点は自分で推測できる。

少し慣れてきたら、なるべく大問1つあたり40分を目安にして新しい問題に挑戦してみる。
1か月もすれば着眼点がわかってくるし午後1レベルの知識も身に付いているので、
新しい問題でも7割くらいは得点できるようになっているはず。

○午後2で精神を鍛える
最初は大問ひとつ解くのに3時間はかかるが、諦めずに最後まで回答すること。
人によるかもしれないけどDBは問2の基礎理論寄りの事例解析がとっつきやすくておすすめ。
とにかく過去問を解きまくり、その度に採点して解説を熟読する。これだけ。
これだけなんだけど最初は演習含め1回4時間はかかる。精神の修行である。
これを1か月ほぼ毎日続けた剛の者だけがこの地獄の強行軍で成功を手にできるのだ。

○最終調整
1か月に及ぶ午後2デスマーチを終えた頃には、午後2を初見で6割、
午後1なら8割は時間内で正解できるようになっているはず。
しかしそうでなくても大丈夫。この時点で試験まで2週間残っている。
この最後の期間は自分の不安要素を取り除くのに専念する。
午後2が弱いと感じるなら午後2を、午後1が不得意なら午後1を思うさま解く。
ただし、試験直前には必ず午前問題を解き直すこと。安定して9割は正解できるまで。

○試験当日
朝は早起きして、出かける前に必ずトイレに行っておくこと。
朝食はあっさりしたもので軽めに済ますといい。
試験会場までの交通情報をチェックし、30分前に着くくらいの余裕を持って出発。

自分の場合は試験1週間前あたりからipodを封印していた。
本番中に時間に追われ難問を前にうんうん悩んでいる最中、
間違っても好きなバンドの音楽を脳内自動再生してしまわないようにするためだ。
そして当日は昼食を摂らない。普段から昼は食べないことが多いというのもあるが
午後試験中にお腹が痛くなるのを怖れて水分もできるだけ摂らないようにしていた。

そして何より大事なことがひとつ。『絶対に途中退室しないこと』である。
途中で出ていく奴らはだいたい落ちてる。これ本当です。
僕は試験会場の部屋の受験番号の範囲をメモしておいて、その部屋にいた中で
どれくらいの人が合格したのかを合格発表時に確認しています。
まぁ高度試験ともなると9割近くの人が落ちるわけだけど、他の合格者の受験番号を見ては
「あーあの人も最後まで残って頑張ってたもんな」と心の中で健闘を讃えたりします。

高度試験は実質的に相対評価制。
建前はあれど、あくまで「上位15%のみが合格できる試験」であることを忘れてはいけない。
そして受験者の多くは応用情報技術者試験や他の高度試験を突破してきた猛者たちなのだ。

一通り解いて時間が余っていても、時間切れまで見直して凡ミスを排除すること。
これが結果の明暗を分けることもある。
それまでの努力を無駄にしないためにも途中退室は絶対に駄目。
少なくとも、FE/AP/SC/DB/NWを最短の2年半で突破してきた僕は、午前試験を含め
一度も途中退室したことはありません。

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情報処理技術者試験は、今のところ特に目標もないので受ける予定はないけど
そのうちCCNAとか取ってみようかな。楽そうだし手当でるし
しかしいずれは論文系にも挑戦しなければ・・・


余談だけど『役に立ったスペシャリスト試験ランキング』でも発表しようかな(唐突)

1位 データベーススペシャリスト
なんだかんだで大抵の案件でDBの知識が要るので、新人ほやほやで合格できたのは大きかった。
しかも受かりたての頃にちょうどPL/SQL使う仕事やってたしね。
転職してからもTBL設計を任されてこなしてるので、勉強したことが身に付いてる感が強い。
そして意外にも組込みメモリのファームウェア開発でもDBの考え方は役立った。
メモリの論物管理がまさにDBの思想

2位 ネットワークスペシャリスト
僕のこれまでの仕事では直接役立つ機会は少なかったが、
大規模システム開発の案件でインフラチームの人と話し合う時なんかで
専門的な内容でもスムーズに会話できたのが嬉しかった。
SMTP関係で厳しい要件で仕様作った時もとっかかりが楽だったな。
今はネットワークの知識必須の仕事なので毎日役立ってる。
若造の割に好条件のオファーで転職できたのもおそらくこの資格のおかげだろう・・・
保持資格としては一番高く評価されることが多い気がする。

3位 情報セキュリティスペシャリスト
上の2つと比べると「今役立ってる!」と思えることが少ない。
まさに今!と思えたのなんて組込みの現場でC言語を使ってた時だけだな。。
それもバッファオーバフロー関係と暗号化やハッシュ化だけだしな。。。
でもプログラミングやネットワーク関係だけじゃなく、
運用面や人的なセキュリティリスクについて学べたので普段のセキュリティ意識は高くなった。
意識が高くなって情報収集する癖がついたのも良いことだな。
岡崎市立中央図書館事件の話がきっかけで仲良くなれた上司もいたし。


組込みの現場ではエンベデッドスペシャリストを持ってる人が2人いたけど
その人たちは壮絶に優秀なエンジニアだったな・・・